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名古屋市大須商店街まち歩きです。 [歴史散歩]

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GW最終日、商売繁盛の「招き猫君」像周辺は、大賑わいの人出でごった返していました。ここは名古屋市大須商店街、市内で一番賑わう商店街として有名です。

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午後1時過ぎに揚輝荘見物から覚王山参道を散策して日泰寺境内へと戻ってきました。途中昼食場所を物色したのですが、毎月21日の縁日で賑わうお店も休みのところが多く、昼食は断念して蟹江方面へと戻ることにしました。それでも随分と歩きましたからね。空腹状態で我慢できないところもあり、途中で昼食を摂ることにしました。

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そこで立ち寄ったのが名古屋市中区の大須商店街、名古屋最大のアーケードのある商店街として有名です。写真のとおり、多くの方で賑わっていました。ここなら適当な昼食場所がありそうな感じです。

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名古屋名物「味噌カツ」の名店「矢場とん」本店も考えたのですが、本日は5月にしては暑く感じたのであっさりしたものをいただきたくなり、手打ち麺の「あした葉」さんへと入ることにしました。水郷は、ここでざる蕎麦をオーダーしていただきました。この商店街は、和洋中を始め韓国、インド、ブラジルなど多国籍料理を楽しむことができる店が多く出店しているのも魅力の一つです。

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遅くなった昼食を済ませた後、暫く商店街を見物がてら散策することにしましたよ。やはり休日ということもあって商店街は多くの方がお越しになって賑わっていました。

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 商店街一番人気の「招き猫」君が鎮座するポイントに進んできました。海外からお越しになった方でしょうか。いろんな外国語が交じりあって招き猫君を背景に記念撮影をされていました。

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それにしても「招き猫君」像、何度も大須へと足を運んでいたつもりですが、いつの間に建立されたのでしょうかね。でも、この地にはとても似合うシンボル像だと思いました。

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この地点から東仁王門通りを進むことにしました。大須商店街の歴史は古く、慶長15年(1610)の名古屋開府による名古屋城築城及び城下町の整備(清洲越し)により、万松寺や大須観音(真福寺宝生院)が徳川家康の命により、この地に移転したことに始まり、以降門前町として発展してきました。通りを暫く歩いていると、皆さん振り返って見上げている姿が見えます。何かと思い、水郷も建物方向を見上げることにしましたよ。

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良く見ると何処かで見かけた旬の方が、こちらに愛嬌を振り撒いましたよ。

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商店街のアーケードから外れた路地には、写真のような小さな青物市場も開設されていました。家庭菜園を楽しむ水郷にはちょいと目が行ってしまう市場でしたよ。

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再びアーケードを進むことにします。大須商店街は、東仁王門通り、万松寺通りを始めとする9の商店街、約400店舗、地区全体では1100店舗から形成されているとのことです。幕末・明治期には芝居小屋や遊郭なども置かれて名古屋の歓楽街として栄えたとのこと、遊郭は大正12年(1923)に中村地区へ移転、商店街全体や、劇場・映画館などは昭和に入り、太平洋戦争の空襲や戦後の火災などで被害を受けるなどで一時衰退したようですが、昭和50年第にアメ横ビルを始めとする家電店やパソコンショップなどが集まるなど、東京秋葉原や大阪日本橋に次ぐ電気街として、再び栄えるようになったようです。その後、家電店については、平成に入りJR名古屋駅周辺に移転するなどしましたが、個性的な店が入るなど、今の賑わいとなっています。

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個性的な商店街、門前町としての性格、若者が集う性格など、それに対応できる店舗があるのが魅力的のようです。東京秋葉原と浅草、大阪千日前と心斎橋、京都新京極の性格を併せ持っている商店街と言った感じでしょうか。古くから衣料品の問屋もあった歴史もあり、現在でも衣料品の店舗が多く、若者にも対応できるような商品も数多く並んでいるようです。

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海外から名古屋を訪れている観光客の方でしょうか?外国人の方々も多く訪れているようですね。外見でわかる欧米系の他、言葉で解るアジア系の外国人を多く見かけました。この他、地域の「おたく文化」の拠点でもあるようですね。関連店舗やメイド喫茶名も数多くあるようです。

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この日はGW最終日、休日もあり写真のような賑わいだと思われますが、普段の平日も日祝日に劣らず賑わっているとのことで、成功した商店街のモデルとして日本各地の商店街組合や商工会議所の方が多く視察に訪れているようです。

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暫く歩くと名古屋名物「外郎」の老舗「大須ういろ」本店に辿り着きました。このお店は外郎のことを「ういろ」と表示されています。

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そこから少し歩くと「大須ういろ」さんのライバル店「青柳総本店」さんがあります。こちらの看板には、「青柳ういろう」と表示されていましたよ。同じ「外郎」でも読みが異なるのですね。ちょいと面白く感じましたよ。

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仁王門通りの最西端に到着です。写真の門は、この地で「大須観音」と親しまれているお寺の山門です。

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写真は大須観音本堂です。太平洋戦争時の名古屋大空襲で焼失、昭和45年(1970年)に再建されたものだそうです。大須観音の正式寺号は北野山真福寺宝生院と称します。真言宗智山派(本山は京都智積院)の別格本山、本尊は聖観音で日本三大観音の一つと言われる観音霊場でも有名です。

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冒頭でも少し説明しましたが、大須観音は元々尾張国中島郡長庄大須に建久年間(1190年代)の中島観音が発祥とされ、元弘3年(1333年)に大須郷(現岐阜県羽島市)に創建された北野天満宮の別当寺として僧能信により建立された真福寺が始まりと云われている寺院でした。名古屋築城、町整備の際、徳川家康の命により現在地に移転となりました。

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境内を散策すると石碑がありました。良く見ると「大正琴発祥の地」と刻銘されています。資料によれば、大正琴は、大正元年(1912年)に名古屋大須の森田屋旅館森田吾郎(本名川口仁三郎)が、二弦琴を元にタイプライタにヒントを得て発明した楽器だそうです。これは全く知りませんでした。

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大正琴の碑がある地点から大須観音の建物に向かって写真撮影です。門前町と言えど、流石に大都市名古屋の中心部分に隣接するところなので周りはビルに取り囲まれているようです。こう考えると、境内は都心の憩いの場でもある訳ですね。

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観音様のお参りを済ませて再び商店街を歩くことにしました。通りには写真のようなお菓子屋さんも多いです。いろんな種類のお菓子が店頭に並んで見ていても面白いですね。

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仁王門通りの一つ北側の観音通りを歩いていくことにします。先程よりも少し道幅が狭いような感じのですが、こちらも若者や参観の年配の方、外国人の方々などで賑わっていましたよ。

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その中に写真のような史跡がありました。この界隈の貴重な水源地の一つだった井戸のようです。

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観音通りから万松寺通りへと進んできました。元々はこの一帯は万松寺の境内地だったとのことです。大正元年に寺周辺の所有地(山林)を一般の商業用地として開放、それがこの商店街を大きく発展させる礎となったようですね。

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万松寺境内へと入りました。写真左は稲荷堂、右は不動堂です。万松寺は曹洞宗の寺院で、正式の山・寺号は亀岳山万松寺と称し、本尊は十一面観音を安置する古刹です。本堂は奥にあり、戦災で焼失したものを平成に入って再建されたとのことです。

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本堂の受付前では。若い方々が御神籤やお守りを購入されていました。このお寺の創建は、天文9年(1540年)織田信長の父である織田信秀が織田氏の菩提寺として創建したとされています。元々は那古野城(現名古屋城の一部分)の南側にあったものを、大須観音と同じく清洲越しの際に現在地へ移転されました。

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不動前に近付いて撮影してみました。普段はこの周辺には多くの方が参観して見えるのですが、実に不思議だと思っていたところ、写真撮影を終わったところで大勢の方に取り囲まれてしまいましたよ。別に撮影厳禁の場所では無いはずですが。一枚前の写真をご覧ください。写真右端に立っている男性の方が見えますが、実はこの方はTVの取材をされていたようです。そう言えば、大須観音へ向かう途中、万松寺前を通り過ぎたところ万松寺の住職さんが何か取材を受けて話しているようでしたよ。いろんなTV局の方が交代で取材をされていたようです。水郷も当然ここでインタビューを受けることになってしまいましたよ。

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実は万松寺の今の姿が見えるのは本日限りだったようです。現在の写真建物は、名古屋大空襲の際に消失した後、復旧されたものだそうで、これを取り壊して大型のビルを建設されるとのことでした。工事は明日から着手、工事用の覆いがされるとのことでした。インタビューの内容は、そのことに関しての感想と言うことでしたが、そう言えばこの界隈に足を踏み入れたのは、今から約30年程前の大学生時代、時折訪れてはまち歩きを楽しみながら、界隈の移り変わりを見てきたことを思いだしましたよ。門前町らしさを一番残した良い雰囲気だったのですがね。。そんなことを答えてみました。実際、この部分がTV番組で紹介されたのかは解りませんが。。実に寂しいですが、仕方がありませんね。ビルが完成した際には、また異なった感じとなることでしょう。いろんな歴史のある大須商店街、とても個性があり、活き活きとした魅力的な商店街で、まち歩きを楽しまさせていただきました。皆さんも名古屋へお越しの際には是非、大須界隈に立ち寄ってみてください。とても面白いところだと思います。 

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水郷楽人の塵芥録HP版(クリックするとHPにジャンプします) 

こちらは水郷楽人の塵芥録HP版です。「水郷楽人の歴史散歩編」では、まち歩きや花・祭見物などの記録を紹介しています。よろしければご覧くださいね。。


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コメント 24

旅爺さん

大阪は食い倒れの街と言われますが、名古屋も似た様な町並みなので同じかな?。街の賑わいが凄いですね。
by 旅爺さん (2015-05-16 13:56) 

なんだかなぁ〜!! 横 濱男

大須は、昔から賑わっていますね。
昔、岐阜に居た頃は大須までの交通アクセスが悪くて行ったこと無かったですね。
by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2015-05-16 14:33) 

hatumi30331

名古屋は都会やね。
色々楽しそうな所あるよね〜〜♪
一度ゆっくり行ってみたいです。^^
by hatumi30331 (2015-05-16 15:51) 

ひろたん

名古屋に行ったときにはよってみようかなと
思ってしまった^^
by ひろたん (2015-05-16 15:57) 

水郷楽人

久々に大須商店街を巡ってきました。この商店街は時代の流れにうまく対応している商店街だと思います。いつ出かけても賑わって面白いです。いろんな個性があり魅力的なお店が多く年齢や国内外関係無く、まち歩きを楽しむ方が多いようですね。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-16 16:38) 

ヨッシーパパ

名古屋に宿泊する時には、大須商店街を散策することが楽しみです。
ランチもここなら、気分によっていろいろチョイス出来ますし。
by ヨッシーパパ (2015-05-16 19:13) 

侘び助

大須でも青柳でも同じと気にしないで京都にお土産を
義兄・・・大須がいいと言いました・・・やはり違いがあるようです。
by 侘び助 (2015-05-16 19:23) 

せつこ

山陰山陽は制覇したの、東北北陸も制覇。
名古屋は行ったことがないの><
和歌山も行ったことがないの><
きっと交通アクセスが悪いからと思います。
これから国内制覇をしようかな^^
by せつこ (2015-05-16 20:38) 

kuwachan

大須は名古屋一の繁華街なんですね。
近くまで行ったことがあるのですが、この商店街には行かずじまい
残念なことをしました>_<
by kuwachan (2015-05-16 20:49) 

水郷楽人

皆様 こんばんは。GWの行楽日記もこれが最後となりました。最終地は名古屋市大須界隈、門前町、そして若者が集る街として活気の溢れる商店街です。この日も大賑わい、海外からの方もお越しになって面白かったです。万松寺は、これで見納め、記念となった一日でもありました。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-16 21:04) 

JUNKO

私の立ち寄ったところもアメ横ぐらい活気に満ちていました。名前忘れてしましましたが。
by JUNKO (2015-05-16 21:23) 

nmzk

私は大須のアメ横で働いております。よく調べられ、紹介して頂き有難うございます。
by nmzk (2015-05-16 22:29) 

ナベちはる

大須は何度か行ったことがありますが、見て周るだけでも楽しいところだと思います。
by ナベちはる (2015-05-17 01:17) 

Baldhead1010

やっぱり人は多いですね^^
by Baldhead1010 (2015-05-17 05:07) 

水郷楽人

おはようございます。日中は夏のような暑さとなってきましたね。この日も暑く感じました。GW最終日、大須界隈はとても賑わっていましたよ。名古屋でも大衆文化の拠点、高級志向のJR名古屋や栄地区とは、異なった風情があるのが魅力の街だと思います。とても活き活きとした地域でした。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-17 05:38) 

tarou

おはようございます、コメント有難うございました。
明治時代のレンガの建造物は素敵で~す。
横浜ぶらり散歩は、まだ続きますのでよろしく・・・・

大須商店街、賑やかですね!
今度、名古屋に出掛けた時には、
寄って見たいと思いました(^_^)v
by tarou (2015-05-18 11:23) 

みーる

あの窓で 愛想を振りまいている白い人!可笑しい^^
by みーる (2015-05-18 15:10) 

水郷楽人

皆様 こんばんは。大須商店街は活気あふれてあち歩きしていても楽しい商店街でしたよ。今の万松寺が無くなるのがちょいと寂しいところですが、また新たなる街の中核として生まれ変わるかも知れませんね。GWは好天に恵まれ、歴史散歩には良い環境でした。
nice!&コメントいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-18 21:25) 

koto

おもしろかった〜!
なかなかこんなふうに紹介してくれる人はいません。
たいがい人が入らないように撮ってるでしょ。
賑わいだ商店街が臨場感たっぷり。
名古屋に行ったらここでおみやげ買いたい。


by koto (2015-05-19 11:40) 

水郷楽人

こんばんは。名古屋大須の商店街は活気があって、まち歩きや美味しい物、土産物を物色するには面白いところだと思います。商店街の写真は、なるべく縦サイズで奥行きを付け、縮小し使っています。横サイズの場合は歩く後ろ姿を載せるようにしております。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-19 20:02) 

クッキー

大須も若者が増えて、商店街に活気がありますね

by クッキー (2015-05-20 08:15) 

水郷楽人

大須商店街は何度何度訪れても活気に溢れて面白いですね。nice!&コメントいただきまして有難うございます。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-21 21:27) 

亀仙人 タカヨシ

大須や上前津は栄から歩いて行けるので良く歩く散歩道です。
コメ兵のカメラ館に良くお世話になっているので、大体満遍無く歩いていると思います。
万松寺はフェンス設置後に行きましたが、何かと思い入れの多い所でしたので少し寂しい気もしました。
古い建物も静かに何気無く数が減って来て新しい建物が建ったりするのも時代の変化なのでしょうね。
自分は中村区に住んでいて名駅がすぐそばなのですが、ただの経由駅でして。^^;

by 亀仙人 タカヨシ (2015-05-23 15:51) 

水郷楽人

こんにちは。大須のお近くでしたか。いつ訪れても賑やかな商店街ですね。この日かぎりと言うのは知りませんでしたが、良い思い出になりそうです。その際には、また訪れてみたいです。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-24 12:56) 

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