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初冬の京都まち歩き<東寺編です。 [歴史散歩]

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あっという間に師走も中旬となってしまいましたね。予告しながら更新できなかった京都まち歩き編です。まずは東寺編からスタートですが、あれからほぼ1カ月が経過しようとしています。

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先月16日(月曜日)、午前8時前に蟹江町を出発し、新名神経由で京都へ出掛けてきました。秋の行楽シーズン真っ最中ですから、渋滞を心配しましたが、京都南ICから国道1号へ出る際に、少々渋滞に巻き込まれた程度でした。目指したのは、冒頭の写真で解ると思いますが、五重塔で有名な東寺(教王護国寺)です。午前10時前に東寺に到着、境内内の駐車場に車を置いて、参観受付へと向かいました。 

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まだ早い時間だったので、すんなりと受付を通過することができました。写真は受付でいただきました東寺の歴史や境内配置や仏像などを簡単に説明したパンフレットです。平安京以来の歴史を有して、国宝や重要文化財指定の宝物だけでも約25,000点にのぼり、世界遺産にも登録されている古刹です。

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最初に参観を行ったのは講堂、真言密教の本尊である大日如来を始めとする五大如来、五大菩薩、五大明王、四天王、梵天・帝釈天が立体的な曼荼羅で配置されるという迫力満点の仏像が収蔵されている建物です。この時期だけ、前面からだけでなく四方を巡りながら仏像を拝観できるとのことでした。

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写真撮影は禁止なので、少しボケ気味ですが、パンフレットで紹介させていただきます。水郷は、過去2回ほど東寺に出かけ、この仏像を参観させていただいたことがあるますが、今回初めて仏像の裏側を拝観させていただきました。講堂内照明は、この度、全てLED化されたとのことでした。平安の仏像とLED、この対比がまた面白いですね。

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講堂内参観を終えてから隣接する金堂へと進みました。弘仁14年(823)弘法大師空海が、東寺を賜るまで、寺院の中心的な役割を果たしていたのは金堂で、薬師如来を始めとする3尊が安置されています。薬師如来の台座に配されている十二神将は、塔頭の灌頂院に移されて特別公開されているとのことでした。

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境内の東南に配置された五重塔に向かって散策していくことにしました。写真撮影を行ったのですが、全体が写るポジションでは、残念ながら逆光となってしまいました。

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塔周辺には、紅葉の木が植樹されているのですが、今シーズンは暖冬模様で、まだ色付きは不十分といった感じでした。この時期塔内は、特別公開されているのでこちらも参観させていただきました。五重塔は、創建以来四度の火災により焼失していますが、地震で倒壊したという記録は見当たらず、これは建物構造が軸部、組み物、軒の組み上げなど地震に耐える柔構造の工夫が生されているとのことでした。内部に入ると仏像や壁画の他、心柱や礎石が間近で見物できるなど面白かったです。現在の塔は、正保元年(1644)、徳川家光の寄進によって竣工したもので、総高55mの現存する日本の古塔中最高の塔だそうです。

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塔拝観を終えて隣接する庭園を見物しながら受付へと戻ることにしました。池周辺にも紅葉が配されていましたが、こちらも色付きはまだまだと言った感じでした。

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金堂まで戻り、再び五重塔を撮影しました。時間の経過とともに塔方面が逆光方面から外れてきた感じでした。庭園には紅葉の他、ケヤキなどの落葉の広葉樹が植えられているのですが、今年は初冬にして本当に暖かいのだと実感させられるような雰囲気でしたよ。

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受付を出て向かったのが宝物館、11月25日まで開館五十周年記念「東寺名宝展・国宝風信帖と弘法大師ゆかりの書」が開催されているので見物していくことにしました。その後、西院大師堂・御影堂を拝観しました。

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写真は大師堂です。南北朝時代の建物で国宝に指定されています。入母屋造で、緩やかな勾配の総檜皮葺の屋根が優美ですね。建物内には、国宝の弘法大師像、秘仏の不動明王像が安置されています。別名不動堂とも云われていたようです。

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大師堂参観を終えて塔頭の小子房(しょうしぼう)へと入りました。落ち着いた雰囲気の庭園です。

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小子房庭園内に銀杏の古木がありました。1本の幹から数多くの枝が展開しているのですが、葉の色が黄色のものがあれば、赤に色付いている葉がありました。普通、銀杏と言えば黄葉でしょう。 

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何故に赤色なのかと不思議に思ってしまいましたよ。見上げているとボランティアの方が近付いてきて、詳しく説明していただきました。銀杏の幹に、櫨の木が寄生(宿木)しているとのことのようです。櫨が色付くと赤くなるのが当たり前ですから、これには納得です。櫨は実が蝋燭の原料になることで有名な有用植物ですね。

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靴を脱いで房内の回廊に進んできました。見事な庭園ですね。その奥に見える門は蓮花門(国宝)、弘法大師が高野山へ向かう際に、最後に出たと伝えられている不開門(あかずのもん)です。伝承によれば、門まで旅立ちを見送りに来た西院の不動明王の足元に、蓮の花が咲いたことから名付けられたとされています。

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建物内部は写真撮影が禁止されているので紹介できませんが、昭和8年に建てられ、内部は6室で構成されています。襖や壁画には日本画家堂本印象の絵が描かれていました。障壁画は枯淡なもの華麗なものとの対比が見事でした。写真は勅使門、年に一度天皇の勅使(使い)が通る際に開門していたとのことです。

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先程と反対側から勅使門を撮影してみました。

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写真は塔頭「灌頂院」です。金堂参観の際に説明しましたが、薬師如来台座周囲に配置されていた十二神将が、院内で特別公開させているので見学させていただくことにしました。間近で神将を見学でき、それぞれの風貌や造形に特徴があるので面白かったです。

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約30分ほど灌頂院で見学後、その東方に見えているのは先程参観した五重塔です。この位置からは綺麗に五重塔を撮影することができました。但し、こちらからは、前方に柵が設けられているので近付くことが出来ず、ちょいと残念でした。

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南大門を出て、国道一号線(九条通)の歩道沿いから五重塔を撮影してみました。名神高速京都南ICから洛内に入る場合は、必ずこの通りを通過していきます。その都度、立ち寄ってみたいとは思うのですが、なかなか立ち寄る機会に恵まれませんでした。東寺への参観は、約10年ぶりだと思います。

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南大門から駐車場へと戻る際に金堂正面の前で一人の僧侶がお教を唱えられていました。僧侶の方と建物の対比、建物の大きさが解る1枚だと思います。

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参道沿いには多くの木が植樹されていました。まだまだ葉が緑色のものが多く、紅葉(黄葉)を楽しむことは出来ませんでしたが、白やピンクの山茶花の古木には、多くの花が咲いて見事でしたよ。

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正午近くまで東寺に滞在、その後、初めて伏見地区へと足を運ぶことにしました。九条通りから竹田街道を南下、途中で奈良街道に入り迂回しながら伏見地区へと進みました。到着後、まち歩きを行ないましたが、古き町並みには自転車が良くマッチしますね。この続きは「初冬の京都まち歩き<伏見編」で紹介させていただきます。お楽しみに。。


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コメント 24

侘び助

別格20ヶ寺巡拝の最後のお印を東寺で受ける予定ですが
近くて遠い・・・中々出かけられません。
by 侘び助 (2015-12-12 11:11) 

mimimomo

こんにちは^^
ニアミスですね。わたくしが夫と京都に行ったのも11月16日ですよ。
10時ころは京都駅を出て京阪に乗っているころかしら^^
東寺、大きいですね。
by mimimomo (2015-12-12 15:43) 

kuwachan

私は11月の下旬に京都を訪れました。
何度訪れても京都は飽きませんね^ ^
by kuwachan (2015-12-12 15:53) 

水郷楽人

皆様 こんにちは。約一カ月前に訪れた京都、ちょいと忙しく更新を行なうタイミングがありませんでした。まだまだ紅葉が進まない京都でしたが、町歩きなどを楽しみました。東寺、久しぶりに参観してきました。平安時代から不動の位置にあり、その歴史の深さを実感させられました。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-12-12 16:51) 

旅爺さん

大分いろんな所を見て楽しんで来ましたね。
京都をはじめ関西の紅葉は関東より大分遅いですね。
by 旅爺さん (2015-12-12 17:19) 

ヨッシーパパ

東寺には一度見学に行ったこと上がりますが、五重塔のエリアのしだれ桜が咲いている時に見に行きたいですね。
京都駅に近いので、ホテルから朝食後の散歩に行きました。
by ヨッシーパパ (2015-12-12 19:01) 

hatumi30331

京都に〜〜良いですね。
まだ紅葉が見れるようです。
今年は秋が長いね。^^
by hatumi30331 (2015-12-12 20:08) 

ojioji

四十年近く京都市内に住んでいたもので、東寺界隈の写真、懐かしいです。私立洛南高校を訪れるときお馴染みでした。伏見のほうは全く馴染みがなくて、記事を拝見して観光することにします。
by ojioji (2015-12-12 20:22) 

水郷楽人

秋の京都歴史散歩を楽しんできました。紅葉は今一つで残念でしたが、東寺では密教の奥深さを感じました。平安仏教の歴史も堪能させていただきました。次回は伏見界隈を紹介させていただきます。こちらもよろしくお付き合いくださいね。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-12-12 20:34) 

なんだかなぁ〜!! 横 濱男

東寺は、40年ほど前に行きました。
古ぅ~!!ですね。(^_^)

by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2015-12-12 22:33) 

Baldhead1010

東寺のがらくた市、一度行ったことがあります。

いろんな物が売られていました。m
by Baldhead1010 (2015-12-13 04:45) 

川鮎くん

京都まち歩き という響きがいいですね~
ハクサイの四つ割りを干していたら、芯の黄色が緑々してきましたよ。
by 川鮎くん (2015-12-13 08:02) 

水郷楽人

おはようございます。先月の中旬ですが、京都まで出かけてきました。行楽シーズンに入り賑やかでしたが、平日だった分、余裕がある行程で楽しむことが出来ました。平安京以来の歴史を有する東寺、まさに国宝・重文の宝庫ですね。次は初めて伏見方面へと進むことにしました。お楽しみに。。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-12-13 09:56) 

まつみママ

今日は~^
ご訪問頂きまして 有難う御座います
京都には 過去3度程訪れて居ます
日本国の古き良き 歴史感じる素晴らしい所ですね
この処 海外から訪れて人気上昇してるようですね 
by まつみママ (2015-12-13 10:31) 

ポートス

まだ紅葉が見れる見たいですね。
でも、良いところですね。
落ち着く感じがします。
行ってみたい。

by ポートス (2015-12-13 17:17) 

こいこい

お寺や門を実物で見るとかなり大きさを感じます。と言っても一回しか行ったことないんです。
by こいこい (2015-12-13 17:21) 

水郷楽人

おはようございます。先月の京都まち歩き、ようやく更新することができました。平安京遷都以来、不動の位置を占めてきた東寺に参観しました。国宝・重文の宝庫ですね。改めてその由緒を実感させられましたよ。午後からは伏見に出かけました。こちらの方もよろしくお付き合いくださいね。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-12-14 06:08) 

せつこ

京都は駅前に1週間ほど宿をとり、神社仏閣をかなり見ましたが、似た建物があまり多くて覚えきれず殆ど頭に残ってません。
改めて相棒と観光しなおししたいです。
by せつこ (2015-12-14 20:08) 

tarou

お早うございます、テニス発祥の地にコメントを有難うございました。
周りにはテニスコートが有り、テニス発祥の地を感じさせてくれる
ところでした。

東寺には何度か行きましたが、十二神将はまだ見ていないの、
機会があれば見て見たいです。

by tarou (2015-12-15 09:39) 

水郷楽人

おはようございます。約1カ月前の京都まち歩き編、ようやく更新しました。まずは東寺散策から更新です。京都駅の南に位置して、京都巡りのコースからはよく外れるので、約10年ぶりに訪れたことになります。ちょうど秋の特別公開などが行われて、面白い散策でした。紅葉や銀杏の色付きが遅いようで、ちょいと残念でした。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-12-16 06:20) 

駅員3

やはり京都の紅葉も色合いがくすんだ感じですね!
by 駅員3 (2015-12-16 13:57) 

水郷楽人

今年はちょいと残念な結果でした。来年も出掛けたいものです。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-12-27 11:54) 

escape

こんばんは~~~

知り合ってまだ短いですが、野菜作りなど得ることが多かったです。
是非来年もよろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えください。 (^^♪
by escape (2015-12-31 20:32) 

水郷楽人

今年もいろいろお付き合いいただきまして有難うございます。ここに御礼を申し上げるとともに、新年以降もよろしくお付き合いくださいますようお願い申し上げます。
佳いお年をお迎えくださいね。(*^^)v。。

by 水郷楽人 (2015-12-31 20:46) 

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