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尾張津島まち歩き<前編です。 [歴史散歩]

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町中に山車が登場、祭囃子に合わせてカラクリ演技が披露されていました。唐子君の見事な演技でしたよ。尾張津島まち歩き前編です。

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藤まつり会場を立ち去って昨年と同じくまちなか探検を行うことにしました。天王川公園から旧堤防を上がって旧津島参道を東へと歩いて行きました。中世以来の天王信仰で栄えた津島の町並み、参道沿いにはまだまだ昔ながらの建物が立ち並んでいました。

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ここは昔ながらの薬局のようです。まだ営業はされているようでした。

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暫く歩くと三叉路(辻)に当たりました。その正面の土蔵は「蔵Galleryつづら」として活用されているとのこと、その奥にある「SeasonCafe茶の間」は、挽きたての珈琲や季節の食材を使用したお昼御膳を提供している評判のお店だそうです。まち歩きをされている方が、休憩がてら門の中へと入っていかれる姿がありました。

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三叉路(辻)を反対側から写真撮影を行いました。大きな道標が残されています。ここで右手に進むのが津島上街道、津島から愛西市勝幡・あま市木田・甚目寺を経由して美濃路に入り名古屋城下に進む街道、撮影している側は津島下街道、津島から佐屋路に入り熱田や桑名へ進む街道、その街道がこの三叉路で合流し、先程水郷が歩いてきた参道を反対側に進むと津島神社に至るものです。手前の建物は、元川魚商店「カネ長」さんの建物で、現在「信長ゆめ倶楽部」としてギャラリーや講座・展示などで、一般に貸しているとのことです。

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とりあえず津島下街道へと歩くことにしました。先程の賑わっていた天王川公園とは打って変わってひっそりとした雰囲気です。かつて、この津島上・下街道一帯は本町筋とも云われて、一番の繁華街だったところですが、建物以外、その名残がまったく感じることができません。元喫茶店などもあったようですが、多くのお店は廃業されたようです。

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暫く歩くと昨年のまち歩きでも紹介させていただきました建物に辿り着きました。江戸時代から伝わる渡辺家住宅、一時現代風に改造されていたものを当初のものへと復元改築し、昨年にリニューアルした建物です。建物は、現在、津島市文化財に指定されいますが、GW期間中に茶室が特別公開されるとのことです。

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庇下の祠、屋根神様も立派ですね。この地方の町屋には、火災予防のための屋根神様が祀られています。祠の中には伊勢・秋葉・津島の3神が祀られています。良く見ると玄関と門にはセコムの表示が張られていました。今は屋根神様とともにセコム様が重要な存在のようです。

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そこから道標のあった地点まで戻ることにしました。写真はお茶屋「桔梗屋」さん、この地方は、抹茶文化の盛んな土地柄で茶室と共に、それを支えてきたお茶屋さんが多いようです。

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本町筋を戻ると家具屋、呉服屋、履き物屋さんなど、今でも商売をされている古くからのお店が多くなってきましたよ。でも、本日は休日なのでお休みしているお店も多いようでした。

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津島上街道を歩くことにしました。やはり門前町として栄えた街並みが多く残されていました。川魚を使った料理 、モロコ寿司などこの地方の特徴です。そんなお店もありましたよ。歩いていると遠くの方から祭囃子が聞こえてきました。確か午前11時から観光交流センター前で山車の披露がされるとのことです。急いで歩くことにしましたよ。

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何とか交流センター前に到着です。山車が登場、それを目当ての見物の方々が集まっていましたよ。

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担ぎ手の皆さんが力を合わせて観光センター建物側に山車を寄せてみえました。結構重量もあるのでしょうね。

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山車は1輌、秋まつりに登場する池町車でした。秋まつりの前宣伝も兼ねての出演だそうです。まだカラクリ上演までは少し時間があるので、周辺をブラブラと散策することにしました。

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ブラブラしているうちに祭囃子が始まりました。多くの方が山車を取り巻くように見物されています。

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午前11時になりカラクリの実演が始まりました。手渡されたパンフレットによれば、津島の山車祭りは、江戸時代正徳元年(1711年)市神社の祭礼に笹に提灯をつけて傘鉾などを出したことに始まり、江戸時代末期には、現在の華麗な飾りとカラクリ披露をする山車に発展、約300年の歴史を持つそうです。市神社周辺の町には七切りの山車があり、山車で上演するカラクリはそれぞれ異なっているようで、その一つ池町車のカラクリは「唐子遊び」です。

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中央唐子君が立つ廻り舞台が回転していきます。舞台下両側に控える唐子君操作による回転みたいです。

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再び正面に戻ってきました。

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ここで逆立ちというかその上にある横棒に足をかけるような状態になりました。操作が難しいところです。

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再び逆上がり状態で舞台が回転していきました。

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正面に帰って元の姿勢に戻ります。更に一周し、下で演技を見上げていた聴衆に対し愛嬌を振り撒き、演技は無事終了しました。見事なカラクリ実演でしたよ。

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山車の実演を見物後、再び津島上街道界隈を散策することにします。

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江戸時代から名古屋城下と津島神社門前を結ぶ街道として、鉄道が開通するまで栄えた古道、その両側には古くからの町屋がまだまだ残されて歩いていても面白いです。中には、上手くリニューアルされている建物もありました。

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街道沿いには古くからの古刹もありました。写真は宗念寺、津島神社を目指す参拝客にとって、津島門前に入ったという実感が湧くような存在だったようです。

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更地になっているところもあればまだまだ写真のような大きな町屋が所々に残されています。街道間口から建物が奥へと長く伸びているのも町屋の特徴ですね。

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こちらも立派な町屋が残されていましたよ。何の商いをされていたのでしょうか?でも、古き建物を良く見るとセコムのラベルが貼られていましたよ。こんなところに時代の流れを感じてしまう水郷でした。

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先程の町屋でUターンして、再び観光交流センターへと戻ることにしました。全体的にまだまだ町屋が多く残されてまち歩きをしても面白いところです。また、秋まつりの際に訪れてみたいです。

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観光交流センターへ戻ってきました。観光交流センターの正式名称は津島市観光交流センター「まつりの舘 津島屋」と云います。この建物は、かつて地元銀行の本店が置かれていた建物です。昭和4年(1929)に建設、「復興式」という建築様式で、西洋建築におけるルネサンス様式を基調に意匠や装飾を簡略化したものだそうです。この建物は、現在、国登録有形文化財に登録されています。津島市が銀行から寄付を受け、外壁を改修し、内装などをリニューアルして観光交流センターとして活用しているとのことです。

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敷地内には土蔵も残されています。内部は茶室に改造されています。交流センターの内部に入ることにします。日本三大川祭の一つである「尾張津島天王祭」に関する資料展示が行われていました。写真の提灯は、宵祭に登場する巻藁船を模したもののようです。

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こどもの日を控えて、津島所縁の加藤清正に関する五月人形も飾り付けられていましたよ。館内にはコンシェルジュの方もみえて展示やまち中に関する解説もされて見えました。

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約20分ほど館内で見学、休憩をとった後、再びまち歩きを行い、津島神社東鳥居前に辿り着きました。

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例年だと、このまま神社境内へと進むのですが、今回は神社に隣接する元神宮寺宝寿院さんへ初めて立ち寄ることにしました。尾張津島まち歩き後編へと続きます。 

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水郷楽人の塵芥録HP版(クリックするとHPにジャンプします) 

こちらは水郷楽人の塵芥録HP版です。今日は雨の一日となり外出を断念、blog更新後、HP版の更新作業を行いました。先週の藤まつりと津島まち歩きを追加収録しました。「水郷楽人の歴史散歩編」では、まち歩きや花・祭見物などの記録を紹介しています。よろしければご覧くださいね。。


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コメント 17

hatumi30331

お祭りですね〜
今日は押し逃げのつもり・・・・
素敵な街並!^^
by hatumi30331 (2015-05-04 10:58) 

mimimomo

こんにちは^^
街並みがさすが尾張って言う感じですね。
こう言うからくり人形の山車、300年の歴史ですか(@@凄いこと。
by mimimomo (2015-05-04 12:13) 

水郷楽人

今日は久々に雨が降っています。GW行楽には生憎の雨ですが、菜園には恵みの雨となりそうです。先週、藤まつり見物の後、恒例のまち歩きを楽しんできました。昔ながらの町並みの中で山車の披露もあって面白かったですよ。後編もよろしくお付き合いくださいね。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-04 13:13) 

せつこ

古い家並は味がありますね、歴史を感じます。
城下町は昔から伝わってきたお祭りもたくさんあるのでしょう。
by せつこ (2015-05-04 13:37) 

旅爺さん

私は歳のせいか古い町並みには惹かれますね。
カラクリの山車は飛騨高山で見ましたが上手く出来てるものですね。
by 旅爺さん (2015-05-04 17:37) 

水郷楽人

皆様 こんばんは。今日は雨の一日となり外出は断念し、blogの更新、HPの編集を行いました。先週、津島のまち歩きを行なってきました。津島神社の門前町として栄えた町並み、まだまだその名残もあります。山車の演技も拝見し、とても面白かったです。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-04 17:58) 

タックン

カラクリ人形 楽しそうですね~
見てみたいです。
by タックン (2015-05-04 21:48) 

Baldhead1010

まだ古い町並みが残っていますね。
by Baldhead1010 (2015-05-05 04:28) 

水郷楽人

おはようございます。今朝の天候は回復模様、日中は晴れて暖かくなるようです。津島は中世以来、牛頭天王信仰の拠点として栄えた門前町、そして湊町としても栄え、経済力の高い地域でした。それを裏付ける歴史文化遺産が町並みや祭山車など多く残されています。ちょうど藤まつり開催中なので、藤棚見物を兼ねてまち歩きを楽しんできました。藤まつりは明日まで開催中、この機会に地域の歴史文化を味わうのも格別ですね。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-05 06:59) 

kuwachan

からくり人形の山車、芸術品ですよね。
犬山城下で行列に遭遇したときには感激しました。
by kuwachan (2015-05-05 08:45) 

斗夢

折角の町並みに電柱と電線が邪魔ですね。
by 斗夢 (2015-05-05 08:48) 

ポートス

お天気に恵まれて良かったですね。
私は、こういう雰囲気のお祭りを体験したことが無いので、
参加してみたいです。
山車で演技するからくり人形達を見てみたいです。

by ポートス (2015-05-05 09:25) 

水郷楽人

こんにちは。今日は晴天が拡がっています。津島のまち歩きも晴天の中暑く感じながらも楽しむことができました。山車のカラクリ披露もあって面白かったです。秋まつりもまた出かけたいものです。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-05 15:18) 

sasanono

屋根神様とセコム... なるほど、
備えは万全という感じですね* (笑)
からくり人形の山車は、秋祭だけかと思って
いましたが、新緑の季節にも出るのですね。
サイトを楽しませて頂きました。 Merci*

by sasanono (2015-05-06 11:21) 

水郷楽人

こんばんは。屋根神様とセコム様、時代を超えても安全と安心を求めることには変わりませんね。そんなことをまち歩きでひしひしと感じさせられました。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-06 21:26) 

majyo

すごく良い街並みですね。これがずっと残るといいなあ
薬屋さんは昔の我が家みたい。
そしてからくりの山車は歴史を感じます。


by majyo (2015-05-07 21:55) 

水郷楽人

門前町として栄えた歴史ある町並み、散策してもとても魅力的です。山車も登場して面白かったですよ。
nice!&コメントをいただきまして有難うございました。
by 水郷楽人 (2015-05-09 17:17) 

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