晩秋の一宮市妙興寺境内散策です。

紅葉シーズン真っ盛りですね。干し柿づくりを終えて愛知県一宮市方面へと出かけることにしました。快晴の青空に紅葉が見事にマッチしていました。

　

蟹江町を午前11時頃に出発し、３０分ほどで一宮市妙興寺地区に到着しました。まず訪れたのは妙興寺のお隣にある一宮市博物館です。愛知県西部に位置し、約３０万以上の人口を誇る主要都市、江戸時代以来、全国屈指の繊維の街として栄えた都市でもあります。今年館はリニューアルしたので一度見物したかった博物館の一つです。記念の特別展は終了していましたが、訪れてみることにしました。約４0分ほど館内を巡り、一宮市の歴史文化に関する展示を拝見しました。

　

館周辺の庭園風景です。とても整備された和風庭園、紅葉も植樹され写真のとおり色づいていました。

冒頭の写真とよく似ていますが、少し角度を変えて撮影です。真っ赤に色づいた紅葉が見事です。

　

博物館の見学を済ませて隣接する妙興寺境内を散策することにしました。博物館の玄関前から細い道があり、そこを歩くと妙興寺境内に入ります。同寺塔頭の一つ種玉院前を通り過ぎます。写真右の勅使門に辿り着きました。この門は室町時代の建築物で国重要文化財に指定をされている歴史的建造物です。

周辺の森を見上げて写真撮影です。うっそうとした森ですが、尾張平野に残された貴重な樹林として県指定の史跡の指定を受けているとのことです。

　

勅使門横の参道を通り過ぎると小さな紅葉の木があります。やや逆光気味をぼやいていると、休日ということもあって写真撮影に詳しい方から「こんな綺麗な光景は、いろいろ工夫するといいよ」との指導を受けてしまいました。

でも水郷は、素人なのでなかなか難しいです。あまり指導が詳しすぎてちょいと無理なので、さっさと退散してしまいましたよ。(^^ゞ。。

境内を進みと立派な三門（山門）に辿り着きました。その前では何故かクラシックギターを奏でるおじさんがみえました。特にイベントが開催されている訳ではないようです。

境内を散策しその周辺を見回すと写真のとおり苔の庭園が拡がっていましたよ。一雨あれば、しっとり感充分、とても潤った庭園になることでしょう。禅寺らしい落ち着いた感じの苔の庭ですね。

三門をとおり過ぎると妙興寺仏殿が見えてきました。同寺の中心的な建物で須弥壇に釈迦三尊が祀ってあります。妙興寺は、正式には「妙興報恩禅寺」と称して、室町時代の貞和3年（１３４８）、滅宗宗興を開山とする臨済宗妙心寺派の寺院です。開山師の名に因んで妙興寺の由来となっているようです。

 

南北朝時代は、北朝、足利将軍家との繋がりが強く、歴代将軍から篤く尊崇され、鎌倉五山と同格の扱いを受けていたようです。その後幾度かの災害により多くの建造物が失われたようですが、何度も再建されて現在に至っているとのことです。同寺には、多くの仏画の他、室町幕府第六代将軍の足利義教や豊臣秀吉画像などの美術工芸資料も所蔵されているとのことです。同寺の歴史由緒の奥深さを知る貴重な文化財ですね。

　

仏殿に入り釈迦三尊像を拝観後、周辺にある塔頭を訪れることにしました。境内地は森に覆われてとてもひっそりした雰囲気です。写真右は来薫院、かつては、その北には桂昌院と瑞芳院があったとのことです。

来薫院前には池がありました。ちょいと濁った感じの池ですが、趣のある雰囲気です。

池に沿っている細い道を歩くと塔頭の清翏院前に到達しました。お堂前には、ところどころに紅葉があり、赤く色づいています。落ち着いた雰囲気に鮮やかな紅葉です。

一宮周辺は平野部が広がって、気温もそう低くないのであまり紅葉を期待していませんでしたが、この庭園の鮮やかさには見とれてしまいました。

背景の青空が紅葉によくマッチしています。

紅葉を見上げてみます。目の前が見事な赤の色に覆われている感じです。

紅葉の一葉一葉も形が揃って綺麗です。

　

山間部や盆地など寒暖差の大きい地域では紅葉が鮮やかなのですが、こんな身近の平野部でこれほど鮮やかな紅葉を拝見できるとは、感動物でしたよ。

 

そう多くの紅葉が植樹されている訳ではないのですが、その分とても印象的に感じます。

先ほどの池の反対側から撮影してみました。池の端には先ほどは気が付きませんでしたが多宝塔（祇園精舎を表す十三重石塔）がありました。

写真は、妙興寺本坊、修行道場としての役割を果たす建物です。とても周囲は自然に恵まれていますね。まるで京都の寺院めぐりをしているような気になりましたよ。

もっとも京都ほど大勢の方が歩いているわけでなく、急かされることもなく、ゆったりした気分で散策できるのが有難いです。ほぼ独占状態で景観を楽しむことができました。古より「尾張に杉田（過ぎた）の妙興寺」と云われただけの歴史由緒を感じさせられました。奥に見えるのは本坊鐘楼、江戸時代の建物で県の有形文化財に指定されています。

本坊建物前には一本の銀杏の巨木が聳え立っていました。門が開放されていたので敷地内へと入ることにします。

　

紅葉を中心に紹介してきましたが、この地で寺院といえば銀杏です。こちらも見事に色づいていましたよ。

こちらも青空にはよくマッチしていますね。

古き寺院建造物の歴史と同じくらいの大木の銀杏でした。

ぼちぼち落葉するものもありますが、見ての通りとても手入れが行き届いているようで、落葉した葉が見当たらないところが、また素晴らしいです。

約1時間ほど自然豊かな妙興寺境内地を散策、その後、銀杏で有名な稲沢市祖父江地区に出かけることにしました。

水郷楽人の塵芥録HP版（クリックするとHPにジャンプします） 

こちらは水郷楽人の塵芥録HP版です。「水郷楽人の歴史散歩編」も順次更新中です。よろしければご覧くださいね。

【お詫びです】依然として肩の調子が今一つで、このためPC操作を控えております。いつもblogにお越しいただきnice!&コメントをいただいて有難うございます。暫くの間、blogの更新を優先、コメントレスや皆様blogへの訪問が遅れてしまいますが、ご容赦くださいね。。。。