久々に名古屋市東区筒井町天王祭見物に出かけてきました。通りには2輛山車が登場し、祭囃子やカラクリが上演されて賑わっていました。
先日の日曜日にお休みをいただきまして年に一度の大学文学部同窓会に5年ぶりに出席させていただきました。午前10時半過ぎにJR関西本線蟹江駅から名古屋駅へと向かいました。そして名古屋の中心部栄地区にある名古屋東急ホテルで懐かしい恩師や友人らと久々に会って話も盛り上がりましたよ。
同窓会が終わって有志で5年前にも出かけた名古屋市東区の筒井町、今回もこの地区で開催されている天王祭を見物することにしました。筒井町の須佐之男神社の祭礼である筒井町天王祭には、神皇車と湯取車の2台の山車が町内を巡行します。
ちょうど筒井町の商店街通には山車が登場し、多くの見物の方がいました。写真は湯取車、楫方の皆さんが笑顔で写真撮影に応じてくれました。
湯取車は万治元年(1658)、東照宮祭礼車として旧桑名町(現中区)で造られ、天保2年(1831)、当時の情妙寺に譲られたものです。現存する名古屋の山車では最も古いものだそうです。
陰陽師である安倍晴明の前で、神子が両手に持つ笹束で湯をふりかける仕草をして「湯の花」と呼ばれる紙吹雪が吹き出すカラクリは、お湯で厄災を清める「湯取り神事」を表すものだそうですよ。
写真は、ちょうどその場面を演じているところです。紙吹雪が飛び出すカラクリは珍しいですね。
湯取車は現在、名古屋市の有形民俗文化財に指定されています。
山車は祭囃子を奏でながら進んでいきます。山車を引く楫方の皆さんを始め多くの若衆がいろんな役目を果たしながら山車の巡行が行われています。かつて出来町と筒井町天王祭は、蟹江町の須成祭同様、男衆だけで構成されていたとのことですが、現在は後継者育成を第一に考えて女性も参加できるとの地区が多くなっているようです。
次はその前を巡行する神皇車を追いかけて行くことにしました。
名古屋市東区が発行しているパンフレットをもとに紹介すると神皇車は、文政元年(1818)旧広井村新屋敷(現中村区)で三之丸天王社の見舞車として造られたものを、明治20年(1887)に筒井町が譲り受けたものだそうです。
屋根・高欄部分が朱色に塗られているのが名古屋では珍しいとのことです。確かに各地の祭見物で拝見した山車は黒漆に金細工が施されているのが普通でしたが、こう見ると珍しい感じです。
舞を踊った巫女が鬼の面をかぶって、竜神に変身するカラクリが特徴で、これは神功皇后が三韓征伐の折、竜神が現れ波を静めた故事によるものであるとのことです。
神皇車も湯取車同様、現在名古屋市の有形民俗文化財に指定されています。
暫しまち歩きがてら祭を見物していくことにします。
先程紹介したように楫方の皆さんを始め多くの若衆がいろんな役目を果たしながら山車の巡行が行われています。やはり若衆の皆さん、勢いがありますね。カラクリ披露が終わる度に若衆の歓声が上がって、祭気分の盛り上がりを感じました。
地域の皆さん参加で祭を盛り上げようと、いろんな取り組みを祭までの1年間シッカリと取り組まれているようですね。
そんな情熱をヒシヒシと感じながら祭巡行を追いかけながら一行は進んでいきました。
尾張徳川家の菩提寺である建中寺山門前に到着です。山門前は山車も近付いて賑わっていましたよ。
祭に合わせて多くの露店が並んでいました。一帯は、ほんのりと良い香りが漂っています。
山門に到着です。ここは同時に神皇車の本宿とされているようでした。
露店めぐりをしていると、やはり誘いも多いです。良い香りに堪らなく近寄ってみたくなります。ここで友人が立ち止ってしまいましたよ。
水郷一行もこの誘惑には勝てずに、この露店に本陣を置くことにしました。取り敢えず串カツにビールで乾杯です。
横目に山車や祭囃子を聴きながらの一杯は、久々に会った者同士ですから会話も弾んでドンドン進んでしまいますし、元々大学では歴史学専攻の祭好きの連中なので、気分もいっそう盛り上がっていきましたよ。この後、場所を変えて更にビールやらワインやら各自が気に入ったお酒をそれぞれオーダーして呑み進んでしまいました。
飲み終わって帰りに建中寺境内に入ってみましたが、参道は写真のとおり賑わっていましたよ。この先に進むのは迷う場合もあり、ちょいと無理かと引きかえすことにしました。
5年前、祭に訪れた際は宵祭りまで見物させていただきましたが、今回は午後4時過ぎに帰ることにしました。写真は5年前のものですが、夜は山車に提灯が飾り付けられて見応え十分、また辻では両山車の「車切り」比べなども行われ、一層盛り上がって面白いです。
地下鉄車道駅から桜通線で名古屋駅まで帰ってきましたが、そのまま蟹江に戻ることはしないで西口方面へと進みました。
目指したのは名駅西口にある家電専門店、我がデジカメの調子が悪く相談することにしました。AF機能が調子悪く、望遠レンズだと問題ないのですが、標準レンズに切り替えるとまったくAFが機能しなくなっています。問題はレンズ側と思われますが、どのような対応をした方が良いのでしょうかね。暫く入院させた方が良いのかもしれません。
この界隈、先月初めに大須商店街を散策した際にも感じましたが、多くの外国旅行者の方で賑わっていました。多国籍な言葉が入り混じって賑やかだったです。この後、蟹江へ帰るためJR関西線に乗車するため駅に立ち戻りましたが、四日市で発生した火災のためダイヤが乱れてちょいと混乱状態、この1年間、石取祭の爆破予告、津島秋祭の際に鈴鹿F1列車の大渋滞など、水郷が祭見物後にJR関西線を利用するとするといろんな混乱に巻き込まれているようで、相性が悪いのかなと思ってしまいましたよ。
水郷楽人の塵芥録HP版(クリックするとHPにジャンプします)
こちらは水郷楽人の塵芥録HP版です。各地の魅力的な祭見物に出かけた記録を収録した「水郷楽人の祭見物編」も順次更新中です。よろしければご覧くださいね。。。