佐屋川の遥か向こうに見えるのは蟹江町創郷公園の種物、水郷の町らしい景観が拡がっていました。
先週の土曜日、JR東海主催の「さわやかウォーキング蟹江町編」が開催され、約5年ぶりとなりますが、水郷も参加することにしました。午前9時半前後にJR蟹江駅で受付を済ませて出発することにしました。
水郷がJR蟹江駅に向かう途中で、既にコースを完走された方がボチボチと蟹江駅へと到着、ちょいと焦りながら蟹江駅から続く通りを歩いて行きました。振り返りながら撮影しましたが、あまり散歩する方も見えずに、この段階で寂しく感じてしまいましたよ。
約10分ほどで蟹江町産業文化会館に到着しました。公民館、歴史民俗資料館、商工会館の複合施設から「産業文化会館」と名付けられた建物です。資料館では、ちょうど昨年の12月1日にユネスコの無形文化遺産に登録された須成祭の特別展が開催されていました。
産業文化会館から少し歩くと蟹江城址公園に辿り着きました。先程まであまり見かけなかったウォーキング参加の方で公園内がごった返し状態でしたよ。
戦国武将の甲冑を着用された方も見えて戦国の雰囲気を味わう感じでした。天正12年(1584)蟹江城周辺は、織田信長死後の後継者争いの場として豊臣方と徳川方が激しく戦闘を繰り広げた地域でもあります。
蟹江町のガイドボランティアの方々を中心に催されているようです。記念撮影されている方もみえました。蟹江城合戦で誕生したと伝承されている郷土料理「茶粥」が振る舞われていましたが、あっという間に無くなったとのことでした。
JR蟹江駅を出発した際はちょいと出遅れた感じを受けたのですが、この段階で集団に追いついた感じとなり、まち歩きを行うことにしました。蟹江城址から暫く歩くと蟹江川の西側堤防沿いを南下することになりました。
蟹江の町中はこん感じの景観が続きます。川の両岸に古くからの街並みが続く感じ、堤防道を歩きながら町並みを拝見していきます。
川沿いに神社やお寺があるのが特徴の一つです。写真左は昨年の桜コンサートが行われた法応寺です。あと20日前後で境内は開花した桜の花で覆われて見事ですよ。でも、今はまだまだこんな状態でした。写真右は蟹江町の郷土料理「いな饅頭」を提供する「いなまん」さんです。その南横には町内唯一残っていた風呂屋がありましたが取り壊されていました。この周辺は昔ながらの雰囲気が残っていたのですが、ちょいと残念な感じとなっていました。これも時代の流れ、仕方のないことでしょうね。江戸から明治・昭和中期までは港町、そして蟹江町の政治経済の中核地として賑やかな一帯でしたが、今はひっそりとした感じの地域となっています。
少しコースを外れて対岸の方に歩いてみました。正面は、この地区の氏神様である蟹江神明社、そのお隣には真言宗の安楽寺、浄土真宗の西光寺があります。目の前を自転車が通過していきました。古き町並みに自転車、各地をまち歩きしていますが、本当に良くマッチしていますね。
再びコースに戻り蟹江町右岸提の道を歩いていきました。前回まち歩きした際にも見かけた長屋のような建物、今は多くが空家状態でしたよ。暫く歩いて蟹江本町地区から源氏才勝地区に入りました。
蟹江川対岸に見えるのは甘強酒造さんの本社建物、周辺の主屋、土蔵、酒蔵と併せて国有形文化財に登録されている歴史的な建造物です。
暫く堤防を歩くと写真の船を見かけました。良く見ると蟹江町夏の大祭「須成祭」で巻藁・車楽船で使用される双胴船の一隻が蟹江川を下っていましたよ。どうやら修理のため、名古屋港にある造船所のドックまで下っているようでした。
蟹江川と佐屋川が一番近付く堤防道を歩いていた際に近鉄名古屋線の踏切警笛音が聞こえたので振り返って様子を見ていたら、近鉄自慢の特急「しまかぜ」が伊勢方面を目指して佐屋川橋梁を通過していきました。ちょいと離れたところから撮影したので、今一の状態でしたが。。
国道1号線のガード下を潜り蟹江新田地区に入ります。ここからは長閑な田園地帯が拡がります。暫く歩くと大きな杜が見えてきました。
蟹江新田本町分地区の鎮守である鹿島神社です。江戸時代に常陸国から勧請されたといわれています。境内には山口誓子、長谷川双魚、中村汀女など日本屈指の俳人の26基からなる文学句碑が建立されています。これは発起人である黒川巳喜(建築家黒川紀章氏の父)氏が、都市化が進む蟹江でも、まだ水郷情調が残る蟹江新田周辺の景観を俳句で残したいとのことから、かねてより親交のあった俳人の方々に懇願して句碑に刻んだものだそうです。
文学の味を噛みしめて境内を出ると神社の由緒や歴史、そして文学句碑の配置を記した看板が設置されていました。
鹿島神社南、佐屋川に架かる夜寒橋から神社方向に向かって撮影してみました。とても水郷の情調が残った景観ですね。
そこから今後は北に向かってコースが続きました。道路両側には昔ながらの堂々とした建物が残っています。本町地区を歩いた商家の街並みとは異なった田園地帯の豪邸と言った感じでした。
再び近鉄名古屋線を通り過ぎる際に、これも近鉄自慢の特急である「アーバンライナー」が大阪方面から名古屋を目指して通過していきましたよ。プチ鉄の水郷、ついつい電車には反応してしまいます。v(^^;。。
冒頭で紹介しました地点まで到着です。JR蟹江駅を出発した際には晴天でしたが、産業文化会館あたりから曇り空状態を歩いてきました。時折青空が拡がる時もありましたがムラのある天候状態、予報では晴天の一日ということでしたが。。
そこから源氏緑地に入ります。ちょうどお昼近くとなって緑地内のベンチに座ってお弁当などを摂っている方も多く見かけるようになってきました。
源氏公園を歩いて辿り着いたのが創郷公園、目の前に見えるのは蟹江町図書館です。ちょうど本日のコースの半分以上散策したでしょうか。少々疲れたので、ここで一休みを取ることにしました。後編へと続きます。